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採血室からの学会および論文発表

3.曽根 伸治,他.外来採血システムによる患者および採血管取り違え防止.日本臨床検査自動化学会誌 35:857-862,2010.

(論文抜粋)    外来採血システムによる患者および採血管取り違え防止

 採血時の患者取り違えは,患者へ重大な影響を与える過誤につながる.また,診察や治療が行なえないために患者に再度の採血による苦痛を与えることがある.我々は誤採血を防止するために自動採血管準備装置と採血照合システムを組み合わせた外来採血システムを構築して2008年5月に導入した.
 自動採血管準備装置と採血照合システムを導入した前後の患者からの採血漏れや患者および採血管取り違えは,システム導入前の2007年3月〜2008年4月の約1年の採血患者数は1ケ月平均18,597件/月で,採血の誤りは6.1件/月(0.033%)であった.システム導入後の2008年5月〜2009年12月の月平均採血数19,205件/月で,採血の誤りは1.9件/月(0.010%)と約3分の1に減少した.しかし,採血管の取り違えは無くならなかったのは,今回導入した装置は,自動で採血ラベルを貼付できる採血管は8種類で,採血室でよく使用する採血管は約12種類ある.したがって,すべての採血管でラベル貼付ができないことと採血管の形状を認識して採血管の違いを警告するシステムを採用していないため,採血管の取り違えが発生していると考えられた.

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