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東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
検査部における新規測定試薬及び測定機器の評価(包括的申請)自動血球計数装置ユニセルDxH900の有用性に関する研究(追加申請)(承認番号2019300NI-11)
  1. 研究課題名
    検査部における新規測定試薬及び測定機器の評価(包括的申請)
    自動血球計数装置ユニセルDxH900の有用性に関する研究(追加申請)
  2. 承認番号,承認日
    2021年6月23日(承認番号2019300NI-11)
  3. 内容
     血液疾患を分類するには,末梢血液検査(血球数算定,血液像観察),骨髄検査(骨髄像観察),特殊染色,細胞表面マーカー検査,染色体分析,遺伝子解析,生化学検査,免疫検査,病理学的検査などを行い総合的に鑑別が行われます.
    末梢血液検査の血球数算定は自動血球計数器で行われます.測定原理は細胞などの粒子を流体中に分散させ,個々の粒子を電気的に分析する電気抵抗法と光学的に分析するフローサイトメトリー(FCM)法があります.また,前者では粒度分布図(ヒストグラム),後者では血液細胞の散布図(スキャッタグラム)が作成されます.このスキャッタグラムやヒストグラムに急性骨髄性白血病,急性リンパ性白血病,悪性リンパ腫といった種々の血液疾患で特徴的なパターンが示されれば血液検査の段階である程度の血液疾患が分類可能となります.その他様々な疾患において巨大血小板や破砕赤血球,血小板凝集等が見られることがあり,それらに関してもスキャッタグラムやヒストグラムを確認することは早期診断において非常に重要です.
     自動血球計数装置DxH900では電気抵抗方式やフローサイトメトリー法で測定されヒストグラムやスキャッターグラムが作成されます.その中にはセルポピュレーションデータなどリサーチ項目がありますが,これらの項目が造血器腫瘍検体の検出や骨髄再産生能評価についての有用性は証明されていません.
     本研究では,日常の臨床検査に依頼された残余全血検体を用い,自動血球計数装置DxH900の各項目における臨床的有用性の評価を検討することを目的といたします.

    連絡先:東京大学医学部附属病院検査部 血液形態検査室 03-3815-5411(内線35046) 常名 政弘
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