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各検査室の紹介
脳磁図・光トポグラフィ検査

T.検査室の紹介
  脳磁図・光トポグラフィ検査室は臨床検査技師6名(脳波・筋電図検査を兼務)で担当しています.

U.検査の紹介

脳磁図検査とは...
  脳が活動するのに伴い,頭の周囲に微弱な磁気が発生します.SQUID磁束計という高感度磁気センサを用いたヘルメット型の大型の装置(脳磁計)に頭部を入れることで,脳から発生する磁気の変化を記録する検査であり,原理的に人体に悪い影響は与えません.事前に頭部に小さな4つのコイルを装着し,頭部の形をコンピュータに入力する作業が必要です(約10分).場合によっては脳波を同時に記録するため,脳波電極の装着作業も必要になります(約30分).検査時は磁気シールドルームの中に入って頂き,椅子に腰掛けて頂く姿勢かベッドに横になって頂く姿勢で検査を行います.当検査室で行っている検査項目には,自発脳磁場および誘発脳磁場(体性感覚・聴覚・視覚)があります.

  1. 自発脳磁場
    10〜30分程度の間,脳から自然に発生する磁気の変化を記録します.てんかんなどの異常波の脳内発生部位を特定するために有用な検査です.
  2. 誘発脳磁場
    各種刺激や課題の施行に伴って脳から発生する磁気の変化を記録する検査です.

    1)体性感覚誘発脳磁場
    皿状の電極を手足の皮膚に着け,直下の神経を電気で刺激します.電気による刺激が痛く感じることがありますが,体性感覚野の機能評価や病態の診断に有用な検査です.

    2)聴覚誘発脳磁場
    特殊な音(バースト音)をイヤホンで聞いて頂きます.聴覚野の機能評価や病態の診断に有用な検査です.

    3)視覚誘発脳磁場
    スクリーンに投影される画像を目で見て頂きます.視覚野の機能評価や病態の診断に有用な検査です.

光トポグラフィ検査とは...
  脳が活動すると脳内の血液中の血色素(ヘモグロビン)の濃度が変化します.近赤外光を頭の皮膚から頭部内に投光し,脳内で散乱して戻ってくる光を頭の皮膚上で捉えることにより,脳内の血色素の濃度の変化を記録する検査です.原理的に人体に悪い影響は与えません.当検査室で行っている検査項目には,脳外科の術前検査と精神科のうつ症状鑑別検査があります.

  1. 脳外科術前検査

    1)言語課題
    紙に絵を描いたり言葉を思い出して文字を書いたりして頂きます.言語野の機能評価や病態の診断に有用な検査です.

    2)指運動課題
    指の運動をして頂きます.運動感覚野の機能評価や病態の診断に有用な検査です.

  2. 精神科うつ症状鑑別検査
    言語流暢性課題
       提示された頭文字から始まる単語を思い出し,なるべくたくさんおっしゃって頂きます.うつ病,双極性障害,統合失調症の診断補助として有用な検査です.

V.ご注意

  1. 当検査は予約制です.お時間に遅れた場合,検査を受けられなくなることもありますのでご了承ください.
  2. 検査にかかる時間は約30分から1時間半です.事前におトイレなどお済ませください.
  3. 脳磁図検査については,身体に金属(義歯,ネックレス,イアリング,ピアス等)を着けた状態では行えませんので,事前に外して頂きます.また化粧品や整髪料の中には金属成分を含むものがありますので,検査当日は使用しないようご配慮ください.
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