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60周年に寄せて(2015年)
遺伝子検査室の紹介

  遺伝子検査室では,造血器腫瘍遺伝子検査を中心に最先端の診療支援を行うべく,日夜努力している.診療支援として有望な検査の発掘・確立にも努めており,2005年以降も新たな検査項目を導入してきた.造血器腫瘍遺伝子検査では,病型特異的な遺伝子の定性・定量検査に加えて,診断や治療方針の決定に有用な遺伝子変異の解析を開始した.腫瘍遺伝子検査では,2007年より大腸肛門外科との共同研究として,腹腔内洗浄液を用いたCEA mRNA定量検査を実施している.チーム医療の一環としては,2005年より薬剤部,ゲノム診療部などと連携して薬剤応答遺伝子検査の院内実施を進めており,2006年にはCYP2C19遺伝子多型検査を開始した.現在は,CYP2C19に加えてCYP2C9VKORC1CYP3A5遺伝子多型検査を実施している.他にも,凝固関連因子の遺伝子解析やAPC遺伝子解析など,診療科からの要望に応じて遺伝子検査を実施している.


[検査項目]
1.造血器腫瘍遺伝子検査
 1-1. 定性検査
  p210 BCR-ABL1 mRNA,p190 BCR-ABL1 mRNA,TCF3-PBX1 mRNA,
  ETV6-RUNX1 mRNA
  RUNX1-RUNX1T1 mRNA,PML-RARA mRNA,CBFB-MYH11 mRNA,
  DEK-NUP214
 mRNA
  MLLT2-MLL mRNA,MLLT3-MLL mRNA,MLLT1-MLL mRNA,FIP1L1-PDGFRA mRNA 
 1-2. 定量検査
  p210 BCR-ABL1 mRNA,p190 BCR-ABL1 mRNA,RUNX1-RUNX1T1 mRNA
  PML-RARA mRNA,CBFB-MYH11 mRNA,WT1 mRNA
 1-3. 遺伝子変異解析
  ABL1JAK2(V617F)NPM1DNMT3AKITFLT3-ITD
2.肝炎ウィルス遺伝子検査
  HCV genotype判定
3.腫瘍遺伝子検査
  CEA mRNA定量検査
4.薬剤応答遺伝子検査
  CYP2C19CYP2C9VKORC1CYP3A5
5.その他
  AT遺伝子解析,フィブリノゲン遺伝子解析,APC遺伝子解析

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