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50周年に寄せて(2005年)
緊急検査室紹介

鹿糠 悦夫

  緊急検査室は,24時間,昼夜を問わず検体を受付け,検査結果を30分以内に報告している検査室です.項目によっては,10分以内に検査結果を報告します.特に緊急治療が必要な患者さんの診断や手術中の患者さんのための至急検査,感染症予防のための迅速検査をします. 平日の昼は,2人で自動分析装置のメンテナンスと緊急検査を行っています.分析装置にトラブルがある場合に備え,それぞれ2台分析装置を設置しバックアップ体制を確立しています.大震災においても少量の電源で稼動するドライケミストリーシステムを設置しています.
  表のように夜間当直では,生化学検査,感染症検査,血糖検査,血液学的検査,血液凝固検査,尿生化学検査,動脈血液ガス分析検査,アンモニア検査,乳酸・ピルビン酸検査,輸血検査を実施しています.担当者は,検査部,輸血部の臨床検査技師3人で行っています.
  土・日曜,祝祭日(午前8時30分から午後5時15分)は,専任の輸血部の臨床検査技師が輸血検査を行っています.他の検査は,検査部の臨床検査技師の2名が行っています.
  緊急の患者さんの数は,平日の夜間は平均85名.土曜日・休日では,平均 165名ほど実施しています.
今後の目標として,輸血部,検査部の関連分野の連携を密にしながら,緊急検査項目は常に見直しながら更なる効率を図り,緊急検査サービスの充実に努力を重ねています.現在,検査室間の垣根を取り相互協力はすでに大久保副技師長の下で実践されています.今後は,より日常検査の分析装置との相関を高め,質の高い緊急検査を目指してゆきます.

表.緊急検査項目と分析装置

緊急検査・分析装置 測定項目
生化学・免疫検査
自動分析装置     
日立7170s
Ca,BUN,Cre,AST,ALT,LD,Amy,CK,Alp,T-Bil,D-Bil,T.P,ALB,IP,CRP,UA,GTP,Mb, G-GTP,CK-MB,Na,K,Cl,
感染症検査
アボットAXsYM
抗HBS抗原抗HCV抗体,抗HIV抗体,梅毒(カーボン法)
血糖検査
自動分析装置
日立7170s
Glucose
血液学的検査
自動血球計数装置
LH500
白血球数,赤血球数,血色素量,ヘマトクリット値,血小板数
血液凝固検査
自動血液凝固装置
CA1500
PT,APTT,フィブリノゲン
尿生化学検査
自動分析装置
日立7170s
U-Na,U-K,U-Cl,U-Cre
血液ガス分析検査
血液ガス分析装置
850
PH,PCO2,PO2,HCO2,O2sat
アンモニア検査
ドライケミストリ
DRI-CHEM3500
NH3,Ca.BUN,Cre,ASTALT,LD,Amy,CK,Alp,T-Bil,DBil,T.P,ALB,IP,CRP,UA,GTP,GGTP,Na,K,Cl,
乳酸・ピルビン酸
検査自動分析装置
日立7170s
乳酸・ピルビン酸
輸血検査 血液型(おもて・うら),Rho(D)型,交差適合試験
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