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60周年に寄せて(2015年)
採血室

  採血室では,看護部のご支援もいただき,採血室でお待ちいただく患者さんに,より快適に採血をお受けいただけるよう取り組んでおります.とくに採血待ち時間の短縮は患者さんのためのみならず,検査所要時間の短縮(TAT:ターン・アラウンド・タイム)へとつながり,外来診療される先生方や,外来迅速検体検査加算などの病院経営に対しても重要な課題と考え,改善する努力を重ねております.以下,2005年から2015年現在までの採血室の状況をご報告いたします.

(採血室の拡充:採血室拡張および機器更新の経過)
 2008年5月以前;採血台13台;採血管の自動供給可能な採血台8台+採血台5台
 2008年5月の機器更新および採血室拡張;
  採血台17台;自動で採血管供給可能な採血台14台+採血台3台
 2013年5月の機器更新および採血室拡張;
  採血台18台;すべて自動で採血ラベルを貼付した採血管の供給採血台

(採血待ち患者の状況)
  8時10分の採血開始と同時に多くの患者さんが採血にこられ,8時10分〜9時過ぎおよび10時前後には診察終了後の患者と診察前検査の患者さんが集中して採血待ち時間が長くなります.2008年5月以前は,採血患者が集中する場合は10時以降30分待ちになることもしばしばありました.
  2008年5月の採血室の拡充および採血台などの増設で,混雑する時期の10時〜11時でも採血待ち時間は15〜20分程度なり,おおむね採血待ち時間が10分以内という状況を達成できました.
  さらに,2013年5月以降は,全採血台に自動で採血ラベルを貼付した採血管の供給や効率的な採血業務の実施により,1患者毎の手袋交換および手指消毒を徹底したにもかかわらず,約90%の患者さんが10分以内に採血を終了して,50〜60%の患者さんは5分程度で採血を終了しています.
  外来患者さんが4000名を超える年末年始,ゴールデン・ウィーク明けを除けば,資料3に示す時間帯別の受付患者数と平均採血待ち時間で採血ができています.

(外来採血患者数の推移)
  外来の採血患者数は年々増加傾向にあり,10年前の2003年は1日平均700名程度で,以後1日あたり20〜50名近い採血患者数が増加しました.2009年以降は安定し,1日あたり960名前後の採血患者数で推移していましたが,2014年度は,また増加傾向にあります.
(感染対策)
 ・ 1採血1手袋の実施(患者毎に手袋交換)
  2010年8月より感染対策上,1患者毎の手袋交換を開始しました.
 ・ WHOが推奨する手指衛生の方法(My five moments for hand hygiene)の実施(手袋交換時に手指消毒)
  2013年8月12日より,推奨される方法で処置前後にゲル状手指消毒薬での手指消毒することを徹底しました.
  これらの感染対策を行いながら,待ち時間の延長を起こさないよう努力しております.
  2015年3月27日,採血室は当院ICTにより平成26年度感染対策敢闘賞(ICT Award)を授与された.

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